理学療法士の思考 -youtubeチャンネル開設‐
こんにちは。ブログの工事完了いたしました。(半日ほどかかりました・・・)
10月31日、ついに初めてのyoutube動画をアップデートできました。病院勤務の関係もあるため、とりあえず、顔はモザイクをかけさせていただいております。
動画の方が短時間にわかりやすく伝えることができるかなと思ったのと、今まで以上に多くの人向けに情報を発信するためにもyoutubeの活用は非常に良いと思います。
私はあまり情報を整理してわかりやすく伝えることが難しいと感じることがありますので、まだわかりやすく伝えられるか不安もありますが、実行しないと始まらないので、とりあえず挑戦してみました。
徐々にスキルアップしつつ、わかりやすい動画コンテンツ配信できるようにしていければと思いますので今後ともよろしくお願いいたします。
理学療法の思考サイトの工事のお知らせ
おはようございます。
ブログ再開し、毎日更新しておりますが、ブログが見にくいため少しデザイン等の修正を行いたいと考えています。
また、修正が完了しましたら、変更点を記事にしたいと思います。
現状ではこのサイトにどういった記事があるのかもよくわからないため、うまく整理できればと思います。
また、今後youtubeとの連携も行えればと考えておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
急変時DNAR、急変時ナチュラルコース、急変時フルコース
↑ドバイのコンビニにあるセルフサービス向けのスターバックスの写真
こんばんは!本日はリスク管理について復習というか用語の整理を行います。当たり前のことで知っている人にとっては、つまらない内容かもしれませんが、急変時の対応コースについて整理していきます。
急変時DNARについて
Do Not Attempt Resuscitation(DNAR)とは、
日本集中治療医学会の「DNAR指示のあり方についての勧告」によると「1.DNAR指示は心停止時のみに有効である。心肺蘇生不開始以外は集中治療室入室を含めて通常の医療・看護については別に議論すべきである」
このことから、心停止時以外の治療にはなんら影響をあたえない、適応しないことが示されています。また、
「DNAR指示のもとに心肺蘇生以外の酸素投与、気管挿管、人工呼吸器、補助循環装置、血液浄化法、昇圧薬、抗不整脈薬、抗菌薬、輸液、栄養、鎮痛・鎮静、ICU入室など、通常の医療・看護行為の不開始、差し控え、中止を自動的に行ってはいけない。」
急変時に何も対応をしないことと勘違いしないように注意が必要です。
もともと、DNRという表現でありましたが、蘇生の可能性が高いにも関わらず心肺蘇生を行わないという印象を持たれやすいとしてAttempt(試み)を加えて、蘇生の可能性が低いため心肺蘇生を試みないという意味でDNAR(Do Not Attempt Resuscitation)という表現が使われるようになったようです。
つまり、DNARは心肺停止時にのみ適応になること。心配蘇生に成功することがそう多くない中で蘇生のための処置を試みない用語として使用されている。
また、リスク管理ハンドブックによると、2次救命であるACLSの際はDNARの患者様には行わないとの記載があります。
急変時ナチュラルコース
急変時や心拍数が徐々に落ちてきた際などに薬剤などを使用しない、自然に心臓が止まるのを待つ、心停止しても心臓マッサージは行わない。苦痛緩和や最低限の点滴などは行う。ナチュラルというのは、侵襲的な処置や蘇生処置を行わず、自然に見守りお見送りするといった延命をしないことからつけられています。
急変時フルコース
心拍数や血圧が落ちてきたら昇圧剤などの薬剤を積極的に使用し、心臓が止まってしまった場合は心臓マッサージをする。フルコースの場合は、結構患者様にとってはつらい状態で、重度の浮腫で手足がパンパンになり、褥瘡や気管切開により暴れてしまうため、薬で意識をなくし、人工呼吸器につないで・・・などの対応をとる場合もあるそうです。つらい思いをしていても、本人の意思を伝えることもできません。
ご家族の方はできるだけ長く生きてほしいということでフルコースというのは選ばれる場合が当院でもあります。しかし、本人にとって本当にフルコースが幸せか疑問が残ってしまいます。
まとめ
基本的には、徐々に弱ってきたときに、昇圧剤を使うかどうか、そのまま徐々に衰弱し心停止した時に対応するかどうかという選択場面において、急変時DNAR、ナチュラルコース、フルコースを事前に家族に説明し、どう行動するかにつなげるために行います。リハビリ中の急変もありますので、こういった対応についても知っておくことは重要であると思いました。
理学療法における戦略的アプローチと戦術的アプローチー理学療法の標準化に向けてー
理学療法において戦略的アプローチ、戦術的アプローチとは何か考えてみましたので今回はそれを記事にしたいと思います。理学療法関係の方の発言などを全く参考にしていない、独自の理論になりますので聞いたことのないようなことを書いていますのでご了承いただけると幸いです。また、何か意見を頂けると嬉しいところです。
戦略的アプローチとは?
「戦略とは、一般的に特定の目的を達成するために長期的視野と複合思考で力や資源を総合的に運用する技術、科学である」
(引用:Wikipedia)
理学療法においての戦略的アプローチとは、どういった計画で理学療法を進めていくかという計画的な部分に当たると思います。最短で退院させるためにはどうするか、今後の改善の予後予測を考えると短期ゴールはいつまでに何を達成するかなど、集めた情報から考察し、どういったリハビリを提供するかなどがここに当たると思います。
戦術的アプローチとは?
「戦術とは、作戦・戦闘において任務達成のために部隊・物資を効果的に配置・移動して戦闘力を運用する術である」
(引用:Wikipedia)
具体的なところが戦術に当たります。理学療法では、大まかにアプローチを選択するのは戦略(たとえば、筋力トレーニングを行う)で、戦術ではクアドセッティングを、本人に収縮を意識してもらいながら実施する。といったところになります。様々なアプローチに関する勉強会や技術的なところは戦術を学ぶことが多いと思います。
戦術的アプローチを積極的に進めてきた理学療法業界の現実
勉強会に行ってみると、戦術的な要素を学ぶことが多かったです。画像の診方、データの診方、実際の評価方法、治療方法、ボバースなどのコンセプトなども何かの問題に対する具体的なアプローチが多いです。それは、結果に直結するし、セラピストの技術によって改善は変わります。確実に重要です。しかし、モビライゼーションがうまい人とでも改善しきれない点もあります。戦術のうまい人と下手な人では、セラピストから見れば明らかに違いますが、他のよく知らない人から見ると、わからないこともあります。
戦略的アプローチの重要性
あまり戦略的なアプローチについて触れている勉強会はすくないかもしれません。しかし、おそらく今後増加していくと考えています。
理学療法を実施するにあたり、患者様の全体像を把握することから、ゴール立案やリスク管理、プラン立案を行い、意思決定をする必要があり、それをチーム医療の中で他職種へ発信していくことが求められます。そのためには、多くの情報の中から、必要の名情報を選択し、自ら行う検査から評価し、情報を集めることが必要です。
そういった集めた情報をもとに、計画し、どう介入していくかについて考えていくことが戦略的アプローチになります。ここで、不明点について把握することで必要な情報を外部から調達する(ガイドライン、エビデンス)作業がEBPTそのものです。
どういった計画で理学療法を行うかを決める戦略がずれてしまうと、当然結果に大きな影響が生じると考えられます。筋力向上が必要なのに歩行練習ばかりやっていると、立ち上がり動作で手支持が最後まで必要になったりします。こういう点については、もっともよい戦略を立てることが非常に重要であり、戦略なしに実績指数の向上として在院日数の短縮も難しいと考えられます。
まとめ:理学療法における標準化について
理学療法の標準化について、戦術的な点についてはさまざまなアプローチがあり、考え方が異なるため、非常に難しい現状があり、重要性が叫ばれる中明確な根拠をもって標準化を成功させることが非常に難しいです。結果を出しつつ標準化するためにはいろいろな問題が生じてしまいます。セラピスト本来の力を発揮できない可能性が高いと思います。
その反面、戦略的アプローチの標準化は、おそらく可能だと思っています。思考プロセスを共有化し、判断基準を共有、EBPTの導入などを含め、すべて情報さえ集めれば気上での思考プロセスによって行う部分が多いです。そう言った戦略を立てたうえで各セラピストが得意とする戦術を活用していくことで、よりよい理学療法が実施できると思います。
今後、戦略的アプローチ導入にあたり、いろいろ必要な情報を収集し、活動していこうと思います。
寿司打をやってみました!(マコなり社長のyoutube動画を参考に)
先日、youtubeにてマコなり社長という方の動画で
知るだけで差がつく仕事のやり方
という動画を拝見させていただきました。
そこで、一番最初に挙げられていたのが寿司打です!!
今日は寿司打について実際にやってみました。
開始画面です。スタートを押します。
お手軽コース、おすすめコース、高級コースがありました。
まずはお手軽コースをやってみました!!
おしい!しかし、ミスタイプが多い・・・。ハイフンが全然小指で押せない・・・。
一応高級コース10000円にチャレンジ!動画ではここでお釣りをもらえることが目標とのことでした。
おしい・・・・くないか。
ミスタイプが半端ない。文字数が増えて非常につらい・・・。
右の小指とか使えていないなぁ。
以前別のサイトで練習していましたが、やはり基本をしっかりやった方がよさそうだな。ホームポジションをしっかり学ぼうと思います。
マコなり社長の動画おすすめです。
第38回関東甲信越ブロック理学療法士学会終了:各分野の重要なキーワードを整理してみました。
こんばんは。本日は、関ブロ二日目で、無事に学会を終了いたしました。二日間かなりの数の演題発表を聞き、膨大な情報量を収集してまいりました。また、その中で様々な気づきや学びがありましたので整理していきたいと思います。
他分野の情報収集
今回の学会では様々な分野の演題を聴き、それぞれの分野でトレンドになっていることが何なのかを大まかに収集してくることでした。各分野の発表の中で理解があいまいなものについて、キーワードや気になる点をメモしてきましたのでそのまま紹介していきたいと思います。
運動器
神経
内部障害
生活支援
教育講演
キーワードを振り返って
正直、まったく聞いたことのない知らないワードを結構あったという印象です。特に内部障害系のワードについては、普段なじみのないものが非常に多かったことから、内部障害系についてはとくに最新情報収集に注意していきたいと思いました。
神経
神経ではKAFOの使用方法について最近議論になることが多いので、当院ではほとんど採型しませんが、今後本当に必要ないのか?再考していくことも必要だと思いました。今回の学会では以前から多かった予後予測の視点、miniBESTest、FESなどの低周波に加え、デュアルタスク、排尿障害などの研究についてきくことができ私にとっては新鮮でした。
運動
栄養関係と負荷量、サルコペニア・フレイル関連の話題はかなり重要性が年々増してきていると思いました。PT開始によって低栄養が進行する可能性は非常に高いため、栄養関係の対応をとして栄養会議にPTが参加する必要性についても強く感じました。また、入院患者様の栄養評価を行い、低栄養に分類したケースに対して栄養指導・栄養介入を実施することは非常に重要だと感じました。
内部障害
知らないワードが多く理解に苦しんだ印象もありましたので、もう少し勉強が必要かなと感じました。急性期の方が多かったからでしょうか。
特に、心臓リハビリテーションにおいて、リスク管理の重要性、負荷量の増加に関してシビアに考えて、議論が行われている点について自身や当院における危機感というようなものを感じました。主観的なものを減らし、できるだけ客観的な指標やエビデンスを用いて判断が行えるものをもっと増やしていく必要があると感じました。当院における廃用症候群のケースへの対応についてももっと質を高めていきたいし、しっかり患者の全体像を理解できるようにするためにはどうすればよいか検討していきたいです。
また、運動器でもありましたが、栄養については内部障害や廃用症候群においてもかなり重要なキーワードになっている印象でした。
生活支援
同様に栄養関係として、サルコペニア・フレイルの退院後の経過などや継続的な支援について考える機会がありました。こうなると栄養については理学療法全体においてかなりトレンドなのかなと思います。PTジャーナルでも昨年・今年ともにテーマになっていたと思うので栄養について情報収集を積極的に行っていきたいと思います。
その他
リハAIは予後予測に導入されるとすれば、かなり力強いような印象がありました。予後予測が非常に難しいので、今後導入されていく可能性は大です。今後の進展についてはチェックが必要だと思います。また、現状ではまだ再生医療系の発表はまだまだな印象でした。
まとめ
関東甲信越ブロック学術大会にて各分野のトレンドについてある程度情報収集ができました。当院にはかなり幅広い患者様が入院されるので、範囲を広げつつ、各分野について幅広く、なるべく深く勉強し、病院で活用できるようにしていきたいと思います。
明日からのアクションプラン
いろいろありますがまずは、
栄養について情報収集を行いトレンドを整理する
第38回関東甲信越ブロック理学療法士学会参加:1日目の気づき
今日、明日で開催されています、関東甲信越ブロック理学療法士学会に参加しております。今回の学会では、発表がメインでしたが、そのほかの時間は、普段あまり参加することのない分野の発表を聞くことを中心に会場を移動しながら聞いてきました。
学会での気づき①:科学としての理学療法の重要性
エビデンスに基づく・・・というのが重要なのは当然知っておりますが、普段の臨床では、徒手的介入や経験則、セミナーで学んだことなどをフル活用しながら行っているわけですが、人間の思考はループしやすい傾向があると思います。つまり、普段陥りやすい思考回路に入りやすいということに注意する必要があると思います。新しい情報を仕入れ、新しい考えを作り、自身の思考回路を変えなければ進化しないし、気づかないところで同じ思考回路にはまっている、いつも同じようなことを考えていることになってしまいます。得意な手技や評価を使い、臨床の問題を解決することは当然重要になりますが、やはり、情報収集は重要だと実感しました。
発表の中では、特に運動の負荷量についてかなり考えてリスク管理等も行っているように感じました。心リハ関係に携わっている方々は特にそうかもしれませんし、非常にリスクが高い症例を担当することが多いからかもしれませんが、我々の病院と比較するとリスクや運動処方に対する危機感や姿勢が大きく異なり、非常に勉強になりました。
私も不明点がかなり多い中、臨床に当たっている点が多いので、やはり成長していくためにも一つ一つ解決していくような地道な作業こそ重要だと改めて実感しました。
今後は、クリニカルクエスチョンに対して、しっかり取り組んでいこうと思います。まずは、この学会で出た不明点について調べたりしてみようと思います。
学会での気づき②:発表の仕方
発表においては原稿を読んでいる人や、スライドを見ながら説明している人、会場に訴えかけるように発表する人、無表情で落ち着いている態度の人と発表者の態度は人によって大きく違ったなという印象でした。でも、落ち着いて発表する方の方が多かったかなとは思います。アットホームな感じというよりは、自信をもって冷静に、落ち着いた方がよい印象だなと感じました。また、はっきり述べることとゆっくり話したほうがわかりやすい印象かなと思います。
私の場合は、頭の中で整理が十分ではなかったこともあったのかと反省している点もありますが、今回はぎりぎりですが時間内で終わり、以前より原稿なしで説明ができるようになったと思いました。まだまだ、レベルが低いかもしれませんが、以前よりはできるようになった気がします。
今後は人にわかりやすく説明したり、発表したり、落ち着いてスピーチをしたりできるようにそう言った場面を定期的に作り、実践していける機会を作れるとよいかと思いました。
アクションプラン整理
不明点について調べ、情報収集する時間を作り継続的に学習していく。
口頭での説明機会を作り、わかりやすく人に伝えられるようになる。
明日の学会も何か気づきがあるとよいなと思います。
理学療法士協会:新制度開始!2021年度より新生涯学習制度運用開始!
前回の記事の続きで、引き続きJPTA NEWS8月号 vol.320より重要な情報を整理していきます。今回は、新制度開始についてです。今まで新人教育プログラム、認定・専門理学療法士といった生涯学習プログラムがありましたが今回は登録理学療法士というワードが新たに追加されます。それに伴い大幅な変更が生じますので、まだ確認していない方は必見です。
登録理学療法士とは?
登録理学療法士は簡単に説明すると
『社会に理学療法士としての質が保証できる理学療法士』といったところでしょうか。登録理学療法士になるためには、それなりの研修制度をクリアし、実務経験を積んでいることが条件となります。つまり、その条件をクリアすることで社会に理学療法士の質を保証していることになるようです。
登録理学療法士になるには?
理学療法士協会に入会してからの年数
JPTA NEWS 320号でご案内している「2019年4月時点の履修状況別 本会会員が新制度開始・移行までに準備すること」の表は、本会に登録(入会)してからの年数になります。(協会HPより)
以下、新人プログラムを終了しているもの。(終了していないものはまずは新プロのクリアを目指してから以下の基準を達成する必要がある。)
9年目以上→新人教育プログラムを現行の制度でクリアしているば、暫定登録理学療法士となる。
4~8年目→現行制度で200ポイントの研修履修ポイントを持っていると、暫定登録理学療法士となる。
3年目→現行制度で90ポイントの研修履修ポイントを持っていると見做し前期研修修了者とし、以降年度には後期研修の途中からのスタートとなる。
2年目→現行研修制度で60ポイントの研修履修ポイントを持っていると見做し前期研修修了者とし、以降年度には後期研修の途中からスタートとなる。
1年目→現行研修制度で30ポイントの研修履修ポイントを持っていると見做し前期研修修了者とし、以降年度には後期研修からスタートとなる。
※2021年度以降は、新人教育プログラムはなくなり、前期研修と後期研修を修了することで登録理学療法士となる。
※8月末時点までは【暫定】を付けておりましたが、検討により【暫定】という呼称はしないこととなりましたので、「登録理学療法士」となります。
2021年までに準備することは?
前期研修については、座学と実地研修合計約81時間の研修で履修めあす2年となります。また、後期研修は、座学76.5時間と実地経験3年程度が条件となります。そして、5年毎の更新制度があります。
現行制度よりもハードな内容となっているので、2019年、2020年度に、上記の基準をクリアしておき、自分の経験年数に応じてなるべく登録理学療法士に近づいておくことが重要になります。その方が、結果的に登録理学療法士になるためには近道であるのではないかと思います。
認定理学療法士・専門理学療法士について
その取扱い、使用したポイントについてはどのような扱いになるかは今後広報を待ちます。おそらくそろそろ決定されると思われます。
まとめ
理学療法士協会の執行体制は10年前とほとんど変わらず、行っており、結果一つ一つの事業が不十分な状態での運営になっていたようです。今後は、合理的な運営をしていくとの半田会長の記載からありましたが、この新制度に関しても、新しい時代へ向けて変わらなければならない点の第一歩なのかもしれません。
ここで、協会なにやっていたんだよ!?という意見は、完全に他人事であり、自分も理学両士協会の一員であり、一緒に考えていく必要があると思います。また、協会で起こっていることが自身の病院でも同じような事態が起こっていないかについても考えるきっかけになりました。新しいことをいくつも始めていたが、それぞれについてPDCAサイクルをしっかり回せているのかというとはなはだ疑問になります。業務のスリム化、効率化、そしてそれぞれのシステムの正常化を今後考えていく必要があると思います。
とりあえず、私は8年目であるので、ポイントも200ポイント以上あるし登録理学療法士にはなれそうですが、周囲のスタッフが登録理学療法士になれるように援助していくことが今後は重要なのかと思います。
担当ケースの情報収集~ゴールレベルをどう判断するか
結婚式・ハネムーンなど今月は休みが多かったので良かったのですが、そのつけが今着ており、新患が多く入り、情報収集、書類業務に追われております。
担当患者の情報収集~ゴールレベルをどう判断するかについて、検討しましたので少し、記事にしたいと思います。
初回カンファレンスまでの準備
当院では、新患がはいったあと約1週間で、ゴールを根拠をもってカンファレンスで話せるレベルが標準とされています。休みがあったりすると、なかなか患者さんを診ることができず、そういった状況でもゴールを提示する必要があるため、少ない時間で効率的に情報収集をし、必要な情報をもとに、予後予測し、ゴールレベルの動作能力、退院先について検討します。
具体的な流れは以下の通りです。
①ドクターカルテより、患者様の基本情報や既往歴、現病歴に関する情報を集める。
また、リスク管理に必要な情報を収集する。病前の能力を把握する。
②ソーシャルワーカーが作成したフェイスシートを参考に、環境因子・個人因子の情報を収集する。
③患者・家族より問診にて、退院先に関する考えや自宅の環境に関する情報を集める。
④理学療法評価を実施し、現状の能力を把握し、病前の能力と比較し、①~③を踏まえ、ゴールレベルを判断する
といった大まかな流れがあります。(私が主に行う方法)
この後、カンファレンス関連の資料を作成するというような流れです。
入院時から1週間では十分な情報が集まらない場合も多いので、不確定要素については整理しておく必要があると考えています。
判断に必要な情報収集の重要性
判断に必要な情報を整理して収集していくことで、判断はしやすくなります。判断に根拠を持てるようになるためです。理学療法士が取り扱う患者情報はかなり多く、頭の中だけでは整理が十分に行えるかという疑問があり、その時の状況によって正確な予測は難しくなると思います。
そこで、私の場合、ある程度紙面上で整理できるような形をなるべくとるようにしています。一度患者情報をしっかり整理しておくことで他人に整理した情報を渡すことで代理で業務を行ってもらうことも可能になります。結果的に最初の情報収集に時間をかけるメリットは大きいと考えています。
その後の予後予測についてしっかり予測しておくことで、方向が変更になった場合にいち早く気づき、修正をしていくことができると思います。
まとめ
いずれ、こういった情報収集の方法をフォーマットにし、組織レベルで一定水準の予後予測ができることができるとよいと考えています。病院ごとにその適切な形は異なると思いますが、当院にあった形について検討し、余裕があれば作成していけるとよいと思います。
『ゼロ秒思考』に基づく、患者全体像把握のための思考プロセスを読んで(理学療法ジャーナル2019年5月)
先日赤羽さんの情報取集に関する勉強会に参加させていただき、非常に勉強になったわけですが、その後メールで赤羽さんへ連絡したところアドバイスをいただいたのと、2019年5月の理学療法ジャーナルに赤羽さんが執筆した特集が記載していることを知り、かなり衝撃をうけました。理学療法と関係性の遠い方だと思っていたのですが、ジャーナルに執筆依頼を受け、記事を書いているのを知り本当にすごいなと思いました。
今日は、さっそく論文を拝見させていただきましたのでブログに乗せておきたいと思います。
『ゼロ秒思考』に基づく、患者全体像把握のための思考プロセス
2019年5月の特集は全体像を把握するでした。全体像とは、患者様に関するさまざまな情報を含めています。全体像把握により、その後の行動を迅速化し、即断即決、即実行が可能になると述べています。
患者像を作るためには、カルテからの情報収集や、本人からの情報、理学療法士による評価の結果を踏まえた統合と解釈の段階で形成されていくものだと個人的には考えています。そのためには、必要な情報を適切に収集し、必要な情報を臨床場面で確認していくことや家族、本人の考えを踏まえたり、幅広く情報を集める必要があります。私の病院ではいまだに紙カルテなので、情報は本当にあちこちに分散されています。それらがを効率的に集め、判断材料として行っています。こういった作業は、イメージ像のような形で形成しているところが大きいです。そして、常にその全体像を形成し、後進する作業を継続していくことになります。それが、定期的な評価などでもあったり、毎日の臨床であったりします。
今回は、赤羽さんの考案したゼロ秒思考や、2×2フレームワーク、オプションなど著書にも記載してありますが、それらを少し理学療法に応用できるようにわかりやすく特集としてまとめてありました。こういったフレームワークをうまく活用することで、迅速に全体像を把握できるようになること、そして最も大事なのは、組織として共有していくことができる可能性があると感じた点です。
理学療法士の全体像把握は、今まで経験的なところと、頭の中で巡ることを他のスタッフと話したりするなかで、疑問点や解決案がでて、相談しながら決めていく、チーム医療の形をとることが多いと思います。しかし、経験年数の浅いスタッフや他のスタッフとの間で、人によって把握できるレベルが違い、判断も異なる場合が出てきてしまいます。こういった点に対して、今回の特集は非常に役立つ内容であると感じました。
全体像把握を組織知としていくためには
フレームワークや情報収集を一元化し、スタッフみんなで共通のフォーマットを使用し、情報収集から全体像形成し即断即決、即実行を目指していくことができる可能性があります。しかしながら、病院や施設によってその具体的な方法は異なりますので当院に合った形は何かについて考える必要もあり、かなり大きなプロジェクトになってしまいそうです。そのため、現在私のグループで使用している予後予測シートを更新しさらに良いものにしていくような形で今後、今回の概念を取り入れていけるとよいなと思いました。
アクションプラン
今回の特集をよんで、まずはどういった形で自分の仕事に取り入れることができるかを考えていきたいと思います。仕事の場面でゼロ秒思考のメモ書きはいままでやったことがなく、自宅で行うことしかありませんでしたが、全体像把握などにも応用できるかを考えてみようと思います。
また、2×2フレームワークではどういった2軸を考えるべきかについて考え、使えそうなフレームワークを探していき、活用していきたいと思います。
オプションについては、何かを選択する場面で活用できそうなので、実践のどこで取り入れられるかについて検討していければと思います。
まずは、実践。ハードルを下げてもよいので、少しでも取り入れていければと思います。