理学療法士の思考

認定理学療法士などをはじめ、理学療法関連のテーマを中心に情報を発信しています。認定理学療法士(運動器)、協会指定管理者(上級)、地域包括ケア会議推進リーダーを取得しております。

ポジショニングの評価(視診・触診)に関する概念

こんばんは。本日もくもり、雨とぐずついた天気が続いています。今日はノー残業デーと勝手に決めて、早く帰ってきました。こういう計画的に早く帰る日も重要ですね。しかしながら、明日は残業するしかないですね。頑張りましょう。そして、リハビリの質を上げ、効率的に進めていきたいと思います。そのためにも、知識が必要です。

 

今日は、引き続きポジショニングについてです。同時にパワーポイントでまとめていますが、大体整理できてきました。文献の内容も理解できてきています。

今日は、ポジションの評価で、視診と触診についてです。

文献の中では、体軸を整える、重さを確認すると書かれていますが、要するに視診によりアライメントを確認し、触診により、どこに多く体重がかかっているかを評価するということになると思います。

①視診

視診のポイントについては、昨日にも書きましたが、身体を7つの部位に分けて考えることで分析しやすくなります。7つの部位とは、頭部、胸郭、骨盤、左右上肢、左右下肢です。これらの部位を分析する際に、鼻、耳、肩、腸骨棘、手の甲、膝蓋骨、つま先などをポイントに、各パーツの位置関係を分析する方法が紹介されていました。

特に重要になるのが、中枢部のアライメントであり、骨盤のねじれは重要です。骨盤の右回旋が起こると、末梢性に運動連鎖が生じ、右股関節外旋、左股関節内旋が起こり、膝蓋骨、つま先の向きは、右方向を向くことになる可能性が高いです。(拘縮などにより変化します。)さらに胸郭や肩の位置関係にも影響が必ず起こります。そのため、骨盤のねじれはよく見ておくとよいと思います。そこから、全身のアライメントを踏まえていけるとよいのではないかと思います。

 

 

②触診

介助グローブの使用が勧められていますので持っている方は使用して行うとよいと思います。ない人でも、回内位で身体の下へもぐりこませ、回外するなどいろいろ工夫していけば評価可能だと思います。各パーツの下に実際に手を入れて、どのくらい重さがかかっているのかを評価します。重さがかかっていないところがあれば、その付近に重さが集中している場所(局所圧)が生じていることが考えられます。各パーツがそれぞれ、重さがかかっていることが望ましいですが、差が生じているようであれば、特に荷重がかかっている部位に対して、どのようにクッションを入れて、重さを支えるべきかを考えることが重要になります。

 

まとめ

視診でアライメントを評価して、その段階でとりあえず、ポジショニングではないのですが、アライメントを整え、体軸のねじれをとり、筋緊張を左右均等にするように修正を行うことがまずポジショニングの評価の第一歩になります。

その後、触診で、現状の圧集中部位を探していきます。

これがポジショニングの評価の流れになります。かなり、大まかな流れになりますが、基礎的な概念としては、このようにシンプルに考えていくことが大切だと思います。まずは、しっかり評価し、その後の治療(実際にクッションを入れて、動きやすくリラックスできるポジショニング)につなげていけるとよいと思います。