理学療法士の思考

認定理学療法士などをはじめ、理学療法関連のテーマを中心に情報を発信しています。認定理学療法士(運動器)、協会指定管理者(上級)、地域包括ケア会議推進リーダーを取得しております。

リハビリ栄養とは何か?~リハビリ栄養の必要性・重要性について簡単に説明~

こんばんは。今日はリハビリ栄養について基本的なところを復習しましたので整理して行きたいと思います。

 

リハビリ栄養とは何か?

リハ栄養とは、栄養状態も含めて、国際生活機能分類で評価を行なった上で、障害者や高齢者の機能活動参加を最大限発揮できるような栄養管理を行うことであるリハ栄養とは、栄養状態も含めて、国際生活機能分類で評価を行なった上で、障害者や高齢者の機能活動参加を最大限発揮できるような栄養管理を行うことである というような説明があります。

 

リハビリ栄養は、スポーツ栄養と似たようなところがあり、運動することで筋力をつける際に、体の中で筋力をつけるために必要な栄養を摂取する必要があります。スポーツでもリハビリでも同様です。筋力を作るためには、それに必要な栄養が必要になりますが、十分な栄養を取れないと、自分の身体の中に蓄えられているエネルギーを分解する必要があります。そうすると、筋肉に蓄えられたエネルギーを分解することになり、結果的に筋力が低下してしまいます。リハビリをして筋力を向上したいところが、筋力がかえって低下してしまう結果に陥る可能性があります。そういった面からもリハビリ栄養の重要性があると言えます。

 

リハビリをしている人の多くは低栄養

栄養関係の文献、記事を読んでいると多くの記事で同じようなことが書いてあります。回復期リハビリテーション病棟に入院している患者さんの約4割は低栄養である。在宅や療養病棟、施設にいる方々と比較してもアルブミン値が低いです。ちなみに回復期病棟、一般病棟に入院している人の血中アルブミン値の平均値は3.1である。そうなると、私達の病院でもまだまだ栄養に対する対策は十分になされていないことに気付かされます。早急に対応していく必要があり、今後のリハビリ効果の向上にも大きく影響があることが考えられます。

 

リハビリ栄養の重要性は筋力向上効果以外にもある

先程例として筋力向上には栄養が必要というような記載をしましたが、リハビリ栄養の重要性はそれ以外にもあります。低栄養になることでリスクが増加することを防ぐ、リスク管理の役割があります。低栄養であると褥瘡のリスクが高まります。低栄養を予防していくためには、主に管理栄養士が中心となって食事により調整します。基礎代謝は身長、体重、年齢から算出することが可能で、患者状態によってかかるストレスによって消費エネルギーは増加します。炎症や発熱、術後の状態などです。このあたりは看護士やカルテから得られる情報などで判断可能な部分になります。消費エネルギーにおいてはリハビリでどの程度運動しているかが大きく影響します。リハビリによって消費されるエネルギーは人によってばらつきがあるとは思いますが、多い人は500kcal以上消費する方もいるため、適切に消費エネルギーを算出する必要があり、その情報をもとに管理栄養士等と連携し摂取エネルギーについて検討していくというような役割があると思われます。

 

まとめ

今回は、リハビリ栄養の基礎の基礎というところで、なぜリハビリ栄養が必要なのか?なぜ今重要性だと言われているのかといった点についてまとめました。今後、当院においてリハビリ栄養をしっかり行えるように、知識を整理し実践していきたいと思います。