理学療法士の思考

認定理学療法士などをはじめ、理学療法関連のテーマを中心に情報を発信しています。認定理学療法士(運動器)、協会指定管理者(上級)、地域包括ケア会議推進リーダーを取得しております。

理学療法士協会:臨床実習指導者研修導入について

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JPTA NEWS 2019.vol320 

こんばんは。本日は理学療法士協会の制度について大幅な変更が生じる件について情報を整理していきます。JPTA NEWSの8月号に記載があるので理学療法士の方は協会に入っていればすでに御周知のことではあると思いますが、うっかり見逃している方は一緒に概要を確認していきましょう。おそらく、知らないとやばいことも多いです。

2020年度 指定規則変更(臨床実習指導者について)

2020年度(来年度)より、養成校施設の基準を規定する指定規則が19年ぶりに改訂されることになります。

ここで現場の理学療法士について重要な点としては、臨床実習指導者の扱いについてです。

これまでの実習

  • 施設内に実務経験3年以上の理学療法士が1人以上いる
  • 学生を直接指導するのは必ずしも3年以上の経験を必要としない。

上記2点が臨床実習を行う施設の条件だったようです。大体の施設が該当するのではないかと思います。

 

改正後

  • 学生を指導するすべての実習指導者は実務経験5年以上かつ、指定された講習会を受講(下記の講習会)

厚生労働省が指定した臨床実習指導者講習会

または厚生労働省及び公益財団法人医療研修推進財団法人医療研修推進財団が実施する理学療法士作業療法士言語聴覚士養成施設教員等講習会

※条件を満たさない理学療法士は直接学生を指導することができない

※実習指導者が同時に指導できる学生は原則学生2人まで

※ただし、見学実習は実習指導者の資格を有さなくても実務経験5年以上の理学療法士であれば指導できる(実習指導者1人で学生2人までの要件もなくなる)

※研修は、2日16時間のプログラムでありなかなかハード!

考察

今回の改定は来年度2019年度より導入されることになります。そのため、今年度に臨床実習指導者研修に出ておかないと来年度は5年目以上でも指導することができなくなります。ぜひ、後進育成のためにも、参加される理学療法士が多いことを願います。

こういった取り組みは、指導者の質の向上としては、研修の内容よりも、情報収集している理学療法士であり、研修への参加意欲のある理学療法士であるという条件もみたいしてているものを選抜していくという意味でも重要なのかと思います。参加する負担もありますが、ぜひ自分もよく講習会の内容を理解し、しっかり指導できる理学療法士になっていければと思います。