理学療法士の思考

認定理学療法士などをはじめ、理学療法関連のテーマを中心に情報を発信しています。認定理学療法士(運動器)、協会指定管理者(上級)、地域包括ケア会議推進リーダーを取得しております。

肩関節不安定症パート2多発性・非外傷性

こんばんは。2月3日節分ですね。試験まであと一か月!今日も高崎オーパ行って勉強してきました。

↑理想的なソファーが安売りすることになったので、これを買いました。(お店に並んで買いました。並ばなくても買えました。) 

 

 

指定研修と脳卒中の勉強を開始しておりますが、ブログの方は運動器がまだ残っているので、それをまずは終わらせていく予定です。

 

本日は肩関節不安定症の続きです。

 

①肩関節不安定症の症状と特徴

特に肩関節不安定症で認められる徴候として3つ挙げられます。

1脱臼不安感 2疼痛 3違和感、だるさ

 

肩の脱臼というとワイトブレヒト孔などが脱臼しやすいポイントになってくると思います。やはり、方は前方へ脱臼しやすい特徴があります。なので、肩関節の前方不安定性を認めます。

 

損傷部位としては、肩甲下筋などの方の内旋筋に認め、同時に筋力の低下を認めます。しかし、その周囲である肩甲胸郭や体幹、姿勢などに関しては、痛みは少ないため、運動機能の低下を認めないことが多いようです。

他に、深部感覚(関節覚など)の低下を認める場合があるようです。

 

②多方向性不安定症の特徴

肩関節不安定症の種類として、多方向性と単方向性があります。

多方向性は非外傷性に多く、単方向性は外傷性に多いです。

多方向性の場合は、肩甲骨の運動低下、運動異常として特に外旋と上方回旋の可動性が減少することが多いようです。勝手な考察ですが、肩関節の不安定感により、周囲のアウターマッスル(特に大胸筋、広背筋、三角筋など)が過活動になりやすく、表在筋が過緊張になったり、肩甲骨の可動性低下につながるのでしょうか。あとは、肩だけでなく姿勢不良に影響を与えており、全身性に問題が生じやすいです。また、多方向性でも深部感覚の低下は同様に起こりうる様です。

 

③肩関節不安定症の評価と治療

実際に当院ではあまり見る機会が少ないのですが、臨床で担当する可能性はあります。どう進めていくべきでしょうか。

まず、評価です。

肩甲骨についてはしっかり見ておくべきです。アライメントと動き(肩甲上腕リズムなど)については確認しておきます。また、筋力については、肩甲骨固定下と非固定化で確認・比較しておくとよいようです。肩甲骨のスタビリティ低下により、周囲筋の過緊張がないかなどの丁寧に見ていけるとよいと考えます。また、通常通り可動域についても当然見ておきます。

次に治療です。

やはり、肩の不安定性が生じているので、周辺部位として肩甲骨への介入は重要であると考えます。特に肩甲骨の外旋、上方回旋の動きの改善を図り、筋収縮パターンを改善することです。つまり、主動作筋の筋力強化と拮抗筋のリラクゼーションです。脱臼する力をどう緩衝するかという点では、肩甲骨と肩関節の同方向運動によりストレスとを回避するなどが必要です。また、肩甲骨の運動減弱により、脱臼力を緩衝できなくなったり、肩関節の運動方向と反対方向へ肩甲骨が動いてしまうような逆方向運動が生じると肩へのストレスが向上してしまい、脱臼する力を鑑賞できないため、肩甲骨のモビリティ改善が重要です。

 

考察・まとめ

以上、肩関節不安定症では、単方向性と多方向性、外傷性と非外傷性で介入内容が若干異なるようです。単方向性・外傷性はセットの場合が多く、主にバンカート損傷とヒルサックス損傷です。多方向性・非外傷性はセットで、上記のように肩のみでなく肩甲骨の動きに影響が出てきます。少し分けて考えられるとよいのかなと思いました。

 

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