理学療法士の思考

認定理学療法士などをはじめ、理学療法関連のテーマを中心に情報を発信しています。認定理学療法士(運動器)、協会指定管理者(上級)、地域包括ケア会議推進リーダーを取得しております。

変形性膝関節症を診るうえで最低限知っておきたい4つの疾患

こんばんは。今日は仕事でした。1月中旬から下旬にかけて患者様が退院するため、これから忙しくなりそうだなーという今日この頃。今日は早く帰ってこれましたので、こういう日は特に勉強を頑張らねばならないですね。

 

さてさてついに、股関節編を抜け出し、膝関節疾患の理学療法編へ突入します。

股関節よりも過去に勉強している量が多いので、ここはささっと行きたいところですが、知らないこともやはり多くありましたので、それらを中心にポイントを絞って記事を書きたいと思います。

 

本日は診断上では変形性膝関節症になることもあるかもしれない、4つの疾患をトリアージしておくことを目標にします。最初膝の疼痛があり、診断しきれないでリハビリ開始になることもあるかもしれません。理学療法士として画像や疾患の特徴を知っておくことで、トリアージできるようになっておくことが理想的です。場合によってはDr.へ上申できるようなりたいものです。

 

①化膿性関節炎

 急性に発症し、発熱等の全身症状から、重篤な疼痛、腫脹、可動域制限を認めます。診断のポイントとしては、血液検査で白血球数が著明に増加します。関節液から菌が同定されれば確定診断となります。

 

②骨肉腫

 悪性腫瘍であり、大腿骨遠位が好発部位です。この場合、膝関節に腫脹と疼痛を認めます。10歳代の男性に多いです。

 

③大腿骨顆部特発性骨壊死

 急激な疼痛で発症し、夜間時痛を認める特徴があります。60歳以上の高齢女性に多いです。X線画像では、大腿骨内側顆荷重部の軟骨下骨周囲に骨硬化像を伴う投影像を認める場合があり、この場合は診断が容易ですが、初期のX線変化に乏しいため、MRI検査を行う方がよいです。

 

脆弱性骨折

 骨粗鬆症を伴う、高齢女性に多く、荷重時に膝内側の疼痛を訴えます。圧痛は内側関節裂隙ではなく、脛骨内側顆に認める特徴があります。MRIのT1強調像にて同部位に低信号域を認めます。

 

考察

これらの4つの疾患は、上記に記載した場合だけでなく、別疾患でのリハビリ時に膝痛を認めた場合などにも知っておくと役に立つなと感じました。

よく頭に入れて、必要な時に使える知識にしておきたいなと思いました。