理学療法士の思考

認定理学療法士などをはじめ、理学療法関連のテーマを中心に情報を発信しています。認定理学療法士(運動器)、協会指定管理者(上級)、地域包括ケア会議推進リーダーを取得しております。

認定試験対策:肩関節不安定症について整理

こんばんは。今日で4連勤終了しました。非常に忙しい毎日であり、なかなか勉強時間を確保できませんでしたので、明日、明後日は勉強を頑張りたいと思います。

 

↑写真は昨日の雪の積もっているところ

 

本日は、運動器の試験範囲の続きで肩です。

肩関節不安定症についてです。

とはいっても簡単になるべく簡単にと!

①肩関節不安定症の種類について

(1)外傷性or非外傷性

  • 外傷性

 関節唇損傷(Bankart損傷:バンカート損傷)

 上腕骨頭外側欠損(Hill Sachs損傷:ヒルサックス損傷)

  • 非外傷性

(2)関節損傷なく脱臼

単方向性or多方向性

  • 単方向性:外傷性が多い
  • 多方向性:非外傷性が多い

②肩関節不安定症の症状と特徴

(1)症状

1脱臼不安感2疼痛3違和感4だるさ

特徴

1前方不安定性が多い

2肩甲下筋の損傷・筋力低下を伴いやすい

3肩周囲の運動機能低下は少ない(肩甲胸郭、体幹、姿勢など)

4深部感覚(関節覚など)低下

③外傷性肩関節不安定症について

(1)バンカート損傷

再脱臼する原因は現在もっともよく知られているものが、関節唇損傷と呼ばれるものであり、それがバンカート損傷です。関節唇が脱臼時にはがれるので、脱臼する道が出来てしまい、脱臼を繰り返すと言われています。

(2)ヒルサックス損傷

バンカートは関節窩側の損傷であるのに対して、ヒルサックスは上腕骨側の損傷である。

④多方向性不安定症について

  • 肩甲骨運動低下、運動異常(外旋、上方回旋が減少)
  • 筋力低下(腱板筋、肩甲骨周囲筋、体幹
  • 表層筋(大胸筋、広背筋、三角筋)の過緊張
  • 全身の関節弛緩性を有しやすい
  • 姿勢不良
  • 深部感覚(関節覚など)低下

 

考察

肩関節不安定症では、外傷性損傷の中でバンカート損傷とヒルサックス損傷については押さえておく必要があるなと感じました。肩関節不安定症では、関節覚に問題が生じたり、周囲の運動機能低下になりにくいこと、肩甲下筋の筋力低下と前方不安定性といった特徴があることがわかりました。なかなか臨床で担当することが少ない疾患ですが、試験対策として要点を整理しておければと思いました。

 

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